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冬を越したバラを振り返って

長い冬が明けてやっと待ちに待った春がやってきた

はあ?もう一番花が咲きそうなんですけど?と言いたい方も居るだろうが
北海道のバラはまだ芽が膨らんできているくらいです。汗

春がやってきたと言っても、今日は最高気温8度。大汗
午後からは冷え込み外を歩いていると鼻水が出てくるほどだった(笑)
霜がしつこく降りるので、ヘレボルスの新葉が朝にはクタっとして
危なくダメになるところだった。


雪は例年並み、より少し少なめだったかな・・
昨年の春は豪雪だったせいもあって枝折れに泣いたが
今年は枝折れは一切無かった、枯れた株も無し

ツル薔薇は凍害による枝枯れはあったものの
冬囲いの工夫と枝の充実とで解決されていくだろうと思っている
それもそのはず、冬囲いをしなくてもちゃんと冬を越している同じ品種も確認している。

凍害が出たと書いた記事ばかりアップしてしまったが
実は若い株でも雪の上でその上外気に晒され続けても凍害の出なかったつるバラも有った。
それは
ニュードーン、バロンジロードラン、ヴァリエガータディボローニャ、パレードがそれだ
冬を越したバラを振り返って_c0278671_22184838.jpg
写真はバロンジロードランの元親ユーゲン・フルスト、バロンはユーゲンの枝変わり

パレードとニュードーンはほんの少しだけ枝枯れが有った
パレードはニュードーンの子供ということもあってどちらも同じくらいの耐寒性を持っている。
どちらも冬の間寒風に晒され続けたバラ、基本的に耐寒性は強いと思う

特にバロンジロードラン、ヴァリエガータディボローニャは
ほぼ一季咲きで枝が充実しやすいのか
昨年の秋から今年の春までずっと寒風に晒されていたがまったく損傷は無かった
(ちなみにアーチのツル薔薇も無事だったがずっと雪が乗っていたので外している)

家の薔薇の殆どは生育年数にそれ程差がないので、この四種は特に耐寒性が強かったと言えるだろう
薔薇は三年目から、とよく言われるが
寒冷地では生育期間が非常に短いので実際のところ三年ではなく
五年目くらいから成株になるのではないかと思う。

先に紹介したツル薔薇以外のツル、及びシュラブは
札幌のような積雪地帯では地べたに寝かせるまでしなくても
出来るだけ低い位置に束ねる、巻くなどする事で
厳寒期だけでも雪の中に枝が入るようにしてやると凍害のリスクはかなり減ると思った
この雪中というのがミソで、雪は冬囲い資材よりもずっと性能が良い防寒資材だと思う

うちのバラは若いバラばかりなので、枝の上部は殆ど秋に伸びたシュートしかない
よって雪上より高い位置で冬囲いをすれば凍害に遭ってしまう
それはやむ得ないのかも知れない

寒冷地の薔薇栽培の方法を見るとシュートは早めにピンチし
秋に伸びた水分量の多いシュートは根元から切り取る
と見たことがある、しかしせっかく伸びたシュートをそんな事できな~い!(笑)
出来れば生きるところまで生かしたいと多くの方が思うことだろう。
でも枝数さえ多くなれば、秋のシュートを捨てても翌春には充分に花が見られるようになるだろう。



先に耐寒性の強いバラを紹介したが、逆に家で栽培しているバラで最も耐寒性の弱い品種は
ルージュピエールドロンサール、マダムアルフレッドキャリエール



冬を越したバラを振り返って_c0278671_19532636.jpg
写真はルージュピエール)



この二種は元々の枝に水分が多く、かなり低い位置で雪に埋まるようにしなければ毎年枝枯れに悩まされると思った。

マダムアルフレッドキャリエールはよく伸びるわりに、まだあまり咲いていないので判らないが
ルージュピエールドロンサールは四季咲きで短く仕立てても花が咲くので
ツルとして使わなくても良いかも知れない

問題はマダムアルフレッドキャリエール
ルージュピエールよりも酷い、ツルはかなり伸びたが今現在生きているのは1m以下だろう。大汗
この薔薇の植栽場所はどうしてもつるバラにしたいので
一番花の様子を見て今年度で諦めてしまうかも知れない。


ここまで書いたのは雪の上に出ているツル薔薇の枝の事のみ
樹高の低い薔薇は積雪地帯の場合、雪にスッポリと株が埋まってしまう
潰れないように冬囲いをすれば耐寒性が多少弱くても大丈夫
雪の中、地表近くは0度くらいの温度が保たれているので
初冬や春先の雪が無い時期を持ちこたえればあまり気にする必用はない。



ただ、雪の中でも霜焼けのような症状が出ることがある、特に若い株に多く
雪の中で越冬した枝の途中が茶褐色になる
冬を越したバラを振り返って_c0278671_17555541.jpg
写真は昨年のマダムイサーク

この茶褐色は雪に埋まっているはずの低い位置の途中に出る
茶褐色の部分の上部と下部は緑の健康な枝

普段ならこれから上は切り取ってしまうが、昨年はどうなるか観察してみた
最初枝の片面に出ていた茶褐色はその内に枝を一周した

下の写真を見ると判るように、手前の健康な枝は通常の葉の広がりを見せている

しかし霜焼けのような症状が出た枝、水を上げることが出来ないかと思いきや
葉は展開している、しかし葉が萎縮し小さく、やはり水を充分に上げられないようだった
冬を越したバラを振り返って_c0278671_17560211.jpg
もちろんこのままにしても良い成長をする訳もないので
この後すぐに切り取ってしまった

他にも凍害により真っ黒で大きめの斑が出る事が有るが
それはおそらく病班で、菌によるものキャンカーだろう
この病班は枝の片面に出ることが多いが、そのうちに枝を一周し
その一周した部分より上は枯れてしまう
放っておくとその黒い部分は広がり株自体がキャンカーに侵される危険もあるので
早めに病班の下で切り取りトップジンMペーストなどで殺菌、切り口の養生をしてあげると良いだろう

僕の推測としては、どちらもキャンカーと言われるものだろうが
先に紹介した茶色い部分的な枝枯れは
枝が寒さに耐えられなく部分的に凍結したもので

真っ黒く出るキャンカーは雪中やコモの中での蒸れから菌が繁殖し
引き起こしているものではないかと勝手に思っている
しかしこの真っ黒い方は危険なので、早めに対処するのが良いだろう

この二つの症状は、特に若い株、水分量の多い若い枝に出やすく
株の充実してきている物は出ていない
今年は昨年根元からバッキリと折れたブールドネージュに茶褐色の枝枯れが出た
ブールドネージュは元々枝が柔らかく、水分量が多いと思う
先に耐寒性が弱いと書いたマダムアルフレッドキャリエール、ルージュピエールドロンサールもこの部類だとおもう
ブールドネージュは昨年の枝枯れで、全ての枝が新しく入れ替わったので仕方がないだろう。



冬を越したバラを観察して状態、経過の記録。


早く暖かくなって美しいバラの花を見たい
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by tukiiro2613 | 2014-04-18 18:46 | バラの管理
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