バラの名前はきっと皆覚えているだろう。
なんでもそうだがある程度確立されているジャンルに凝ると必然的に名前を覚えるようになる。 バラの名前が分らないと、このバラは赤いバラ、そのバラは白いバラでその奥のがえ~っと少し濃い赤いバラ、でそっちがピンクのバラ・・・とてもつまらない。 バラの名前は誰かの名前が付いている事が多く、そこに作出者の想いや時代背景を感じる事も出来る それと名前のイメージはとても大事だ、やはりカッコイイ名前、綺麗な響きの名前はバラをより一層魅力的に感じさせてくれると思う、逆にバラは素晴らしいのに名前がピンと来ないバラもある。 例えばERにキャサリン・モーレーと言う名前のバラがあるが、このバラはチャリティーオークションで命名権を得た夫妻が18歳で亡くなった愛娘の名前を付けたバラである。 大輪でクリアピンクの美しい花、清純清楚という言葉がぴったり、透明感のある美しい花は命名の由来を聞くとせつなげに咲く花をより一層愛しく思えるだろう。 もちろん生前のキャサリンが美人で清純だったかは分らないが、そこは自分の想像で作り出してOKだと思う。汗 バラの名前は舌が絡まるような難しい名前も多いが、慣れると人の名前を覚えるくらい簡単だ 似たバラでも自分の育てている品種の名前を間違える事はまず無くなる。 昨年の事、仕事でたまたま通りかかったお宅に一際目立つピンク色のバラが植えられていた。 樹高は2メートル以上あり、葉張りも1.5メートルくらいはあっただろうか、何より株全体に花を咲かせたその姿は壮観だった。 自分は見たことが無いバラだったことは判った、でも品種名を知りたい。 オールドローズのようだけども、妙に華やかだしなんか花がデカい・・・12~13センチくらいありそう。 丁度そのお宅の年輩のご婦人と娘さんらしき人がバラの手入れをしてた、僕はどうしても品種名だけでも知りたかったのでご婦人に声を掛けた『このバラとても見事ですね』 するとご婦人は、『このバラは本当に良く咲くんですよ、秋までずっと咲き続けてます』 ・・・・・なんて素晴らしいバラなんだ・・・木立だがこの株の大きさで花がずっと咲くならオールドじゃあないね、それにこれはブッシュではなくシュラブの自然仕立てだ。 『品種名はなんですか?』と聞くと 『品種名は覚えてないんですよ・・・よく聞かれるんですけどね、イングリッシュローズだったんですけど』 やっぱり。 『前はタグを株元に刺して置いたんだけど無くなってしまって・・・』 ・・・当たり前でしょうよ。汗 『こっちの白いバラもそのバラの色違いなんですよ。』 ふと見るとピンクよりも一回り小さな株で花も少し小さめのだが花型の同じ白いバラが咲いていた そちらも株一面に花を付けていて見事、しかもたまにピンクのストライプを入れて。 ここまで言ってくれれば育てていない僕でも解る、イングリッシュローズでピンクのバラからの枝代わりの白バラ、そして白い花弁に入るピンクのストライプと言えば知れている。 ピンクのバラはERでは有名なメアリーローズ、白はウィンチェスターキャシードラルだ 僕は実際に見たことは無かった。 もう10年以上は経っていそうな大株だったがとてもポテンシャルの高いバラだと思った、メアリーローズは株が充実すると花付がとても良く繰り返し咲きも良くなるというのは本当だった 素晴らしいバラだ、でも未だ所有してはいない。汗 枝変わりの白バラは本家よりも少し花径や樹高が少し小さい事が多いらしいが、このバラもそうらしい でもウィンチェスターキャシードラルの方が丁度良い花の大きさで好みだった。 その庭はバラだけの庭で、ツル仕立てこそ無かったが規則正しく数十本程度植えられていて、他にハイブリッドティーやフロリバンダを多く所有されていて、ご婦人はプリンセスドゥモナコなどHTの名前はよく覚えていたが、ERのこの二本とORのバロンジロードランは娘さんと見た目が気に入って購入し、名前は難しいのでタグを挿して置いたが途中で無くなってしまい忘れてしまったらしい。 HTやフロリバンダが株の上の方で花をつけて咲いているのに対して、この二本だけが株全体に花を付けてとにかく目立っていた。 少しの間ご婦人と娘さんと話すうちにご婦人はバラを褒められてご満悦だった、本当に素晴らしかったのでベタ褒めしたんだけどね。(笑) 結果品種名を伺うはずが自分で品種名を三種教えて帰ってきてしまった。汗 あまりに目立つのでよく品種名を聞かれてたらしい。 僕も昔タグに『バラ』とだけ書かれた有り得ないバラをHCで購入した事があるが、その後バラを好きになってから品種名が判らずにとても歯痒い思いをした。 品種の名前は忘れずに・・・いやそれは最初から書いてなかった。汗 ERザ・ジェネラスガーデナー、このバラは僕の中でとても好きなバラなのに名前がダサイ、もっと名前が魅力的だったらと思ってしまうバラだ。
by tukiiro2613
| 2013-04-03 17:44
| 雑記
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